2013年-2020年、NY総合指数は馴らすと年4%リターンで推移してきた。
これは2000年以降の平均的な名目GDP成長率に概ね符合している。
多くの企業においては株価が金融緩和で近年上がり過ぎているということはなく、実体経済に沿って推移しているということ。

 <要旨>
・ 米国、OECD平均とも名目GDP成長率は4%あたりが中庸
・ これは過去に比して低いが、米国住宅バブル期を除くと2000年以降長く続いている
・ GAFAMの影響が強すぎるS&P500ではなく、TOPIXと同じ計算式で算出している「NY総合指数」を参照すると、2013年から2020年までを馴らすと年4%ペースのリターン

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株価は金融緩和で近年上がり過ぎている、という論調がありますが、果たしてそうでしょうか。それを考えます。

NY市場全銘柄を時価総額加重平均して算出する「NY総合指数」というものがあります。GAFAMの影響が強すぎるS&P500ではなく、TOPIXと同じ計算式で算出しているこの指数を、名目GDP成長率と比べてみます。

(NY総合指数:ニューヨーク証券取引所上場の全普通株を対象とする調整時価総額加重平均指数)

リーマンショック後、欧州債務危機が解消されるまではリスクプレミアムが高水準でした。
その後に時間をかけてそうした割安が修正されていったため、概ね割安が解消された2013年以降を見てみます。

まず、米国とOECDの名目GDP成長率を見ます。


出典:OECD

4%近傍が中庸です。これは過去に比しては低いのですが、これが新常態といったところでしょうか。

こうした低水準はリーマン後特有のものではなく、2000年以降、米国住宅バブルのあった時期を除いて続いている水準です。

出典:OECD

次に、NY総合指数の変化です。

出典:Trading View

以下は2013年末を起点として、名目GDP成長と同程度の年4%上昇で想定した値と実際の値を比較したものです。上図の青線に該当します。

2020年時点では、概ね年4%上昇での名目GDP成長と符合しています。

ただし、年によっての上下乖離は小さくありません。

不景気・金利低下局面では下方乖離し、不景気の反動+低金利の効果でそのあとに来ている好景気局面でそれを埋め、上方乖離まで進む、といったパターンです。
(このあたりは以下の別記事で整理しました)

株高局面は、金利が低下して底打ちしたところから起きている

なお、ここまで見て来たのはNY総合指数ですが、日本のTOPIXはこのNY総合指数は同期間、2014年後半に起きた日銀追加金融緩和によるTOPIX上昇期とその反動期を除くと概ね同じようなパフォーマンスであり、連動しています。
(下図はオレンジ線がTOPIX、青線がNY総合指数です)

<ディスクレーマー>
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